2021.09.22

男心をくすぐる黒打ち包丁

男心をくすぐる黒打ち包丁
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男心がくすぐられる包丁があります。

世の中には何かしら男心がくすぐられる道具ってありますよね?

無駄に多機能なものだったり、面白いガジェットがついていたり、何かそういったものにテンションが上がる男の人って多いのではないでしょうか。


今コロナ禍で男性が料理をするケースが増えてきていますが、そうなると包丁にこだわりを持つようになったので包丁を買いに来店される男性の方から最近人気の包丁があります。

それが黒打ち包丁です。

鉄が本来持つ味わい深い見た目です。

パッと見てこの独特の存在感が目をひきます。

武骨な荒々しさがあり、職人の手造り感があるので良く切れそうな雰囲気があります。

最近はダマスカス鋼の包丁もとても人気がありますが、そういった洗練されたデザインとは対照的な見た目になっているところがなにか惹きつけるところがあるのではないでしょうか。

どこか昔懐かしくもあり、鉄が本来もっている黒色(酸化鉄)が味わい深い物になっています。

黒打ちとは。

もともと黒打ちとは、包丁の鍛造時の焼き入れした際にでる酸化膜のことです。

通常はそれを磨いて綺麗に研磨しますが、そのまま酸化膜を残した状態で作られたものが黒打ち包丁になります。

言わば刃が錆びた状態です。

本来包丁は錆びないようにするものですが、それを最初からその状態にして作ると言うところが面白いです。

あえて錆びさすことで、錆びに強くなります。

錆びはと言っても、これは「黒錆び」という鉄が安定した状態の錆びです。

皆さんがイメージされている錆びは「赤錆び」という、鉄自身がポロポロ崩れてくる悪性の錆びになります。

それとは逆に「黒錆び」は良性の錆びと言われ、鉄の表面に酸化膜を作ってコーティングしてくれているので、錆びが広がることも、赤錆びのようにぼろぼろに崩れる心配もありません。

簡単に言いますと、最初から錆びていることで、その箇所はそれ以上酷い錆びになることが少ないです。

黒染め加工で、デザイン性の高い包丁も。

今は黒染めと言う、最後に特殊加工することでは全体を黒く染める処理をすることも出来ます。

その処理が出来たことによって、さまざまな鋼材でも刃を黒くすることが出来てデザイン性にこだわった包丁を作ることが可能になりました。

 

一文字 嶺シリーズ

価格が手頃なので初心者の方から人気です。

仕上げは少し荒いですが、その分手造り感が強いのでむしろそっちのほうがいいと言う方も多いです。
柄も焼杉で作っており、この包丁のイメージと合っていて全体に武骨な仕上がりになっています。

一文字 粋シリーズ

嶺シリーズより手間をかけた仕上げで作られています。

見比べていただくと分かりますが、粋シリーズのほうが丁寧に研磨されており、より洗練された仕上がりになっています。
また同じ白二鋼でもこちらのほうがよりしっかりと鍛造から熱処理されており、切れ味、刃の持ちがさらに良くなっています。

一文字 玄シリーズ

こちらは洋包丁スタイルの黒打ち包丁になります。

刃の槌目を打ち込んだ後に黒染めしているので、この凹凸が職人の手作業って感じがします。
何より使用している鋼材が刃物鋼最高峰の「青紙スーパー」を使用しています。
青紙スーパーは炭素鋼の中で最も硬度が高い鋼材で、切れ味と刃の持続性が圧倒的に良いのが特徴です。
その反面研ぎ直しは大変になります。

一文字 鴉シリーズ

黒打ちと共に今人気のダマスカスの包丁に黒染めした包丁になります。

黒染めとはもともと酸化(錆び)させるのですが、錆びに強いステンレス鋼を酸化させるという少し変わった処理をしているのが鴉シリーズです。
黒打ちの包丁は鋼の種類が多く、やはりメンテナンスが大変ですが、こちらの包丁は錆びに強いのでメンテナンスに自信がない方にもおすすめです

煌 黒墨流し和牛刀

見ていただいたらお分かりの通り、圧倒的な存在感を放っているのがこの黒墨流し和牛刀になります。

少し禍々しさすら感じるところは、今人気の某アニメに出てくる刀に似てますね。
ただこちらは見た目が似ているだけでなく、切れ味についても最高レベルの物です。
そのために熟練の職人が鋼を丹念に鍛え上げて鍛造しており、不純物を徹底的に取り除いたからこその切れ味になります。