コラム

「柳刃包丁の選び方」 柳刃は長い方が良いの?|堺一文字光秀

柳刃包丁の選び方

柳刃包丁は「長い方」が良い?後悔しない長さの選び方


「柳刃包丁を買おうと思っているけれど、240mm?270mm?どのサイズがいいんだろう……」
「大は小を兼ねるというけれど、家庭用には長すぎるのも不安。」

そんな悩みをお持ちの方へ。今回は、老舗刃物店『堺一文字光秀』が、柳刃包丁の「長さ」に隠された本当の理由と、失敗しないサイズの選び方を紹介します。

 

1. 柳刃包丁のメリットとは?

柳刃包丁のメリット

柳刃包丁は名前の通り、柳の葉に似た薄くて長い形状が由来です。

他の包丁に比べて細長いのは、単なる見た目ではなく「刺身を美味しく食べるため」の二つのメリットがあります。

 

刃渡りが長いこと:
刺身は、包丁を前後にギコギコ動かして切ると、断面がザラついてしまいます。柳刃包丁は長さを利用して「スーッ」と一度の動作で引き切ることが出来ます。
片刃であること:
柳刃包丁は表にだけ刃がついていて、裏側が凹んでいる片刃になっています。
それにより、食材を切ったときに圧力が分散されるため、切れ込みがスムーズになります。


メリット:他の包丁でも刺身は引けるが、見た目が美しく、美味しく切ることが出来るの柳刃包丁です。

2. 「240mm vs 270mm」どっちを選ぶべき?


柳刃包丁の購入を検討する際、最も多くの方が頭を悩ませるのがサイズの選択です。
 
一般的には「家庭用なら210mm~240mm、本職用なら270mm以上」と言われますが、どのサイズが自分に合っているのだろう……

柳刃包丁の本当の良さである「一太刀で引き切る快感」や「刺身の艶」を存分に味わっていただくなら、私たちは240mm以上の長さをおすすめしています。

長さが足りないと:
一度のストロークで切ることが出来ない⇒切り口に段が出来るため細胞がつぶれる。

 

 

サイズ 特徴・向いている人
240mm 家庭用でおすすめ。 一般的なまな板のサイズに収まりやすく、取り回しが良い。まず最初の一本、という方に最適。
270mm プロ・中上級者におすすめ。 大きな柵(サク)を一気に切るのに最適。長い刃を使いこなす快感と、仕上がりの美しさは格別。

💡 プロのアドバイス:キッチン環境をチェック!

「長い方が美味しく切れる」のは事実ですが、ご自宅のキッチンの「まな板のサイズ」と「周囲のスペース」を確認してください。包丁を引いた時に、後ろの壁や棚に当たってしまうようでは、せっかくの長さを活かせません。

3. 長さだけじゃない!「鋼材」で変わる切れ味

柳刃包丁の鋼材選び


柳刃包丁の「長さ」が決まったら、次に「鋼材」選びです。

切れ味鋭い鋼か、錆びに強いステンレスか。それぞれの特性を理解して自分に合った鋼材を選びましょう。

切れ味鋭い「鋼(はがね)」

白鋼や青鋼に代表される、伝統的な鋼材です。

  • 【メリット】 切れ味の上限が高く、身に吸い付くような鋭さがあり、砥石で研ぎやすく、自分好みの刃を付けやすい。
  • 【デメリット】 非常に錆びやすい。調理中もこまめに水分を拭き取る必要があり、手入れを怠るとすぐに変色する。

💡 プロがおすすめの鋼の柳刃包丁:究極の切れ味「白鋼 鍛」

不純物の少ない白鋼を鍛冶師がさらに鍛え上げることで、より切れ味が鋭く、より長切れする包丁になっています。
「せっかくメンテナンスの必要な鋼を選ぶなら、その分最高の切れ味を味わいたい」という方におすすめです。

錆びに強い「ステンレス鋼」

銀三鋼やV金10号など、手入れが容易で扱いやすい。

  • 【メリット】 錆びに強く、手入れが容易で、衛生管理もしやすい。高級ステンレスは鋼に匹敵する切れ味を持つ。
  • 【デメリット】 鋼に比べると研ぎにくいものが多い。また、高級ステンレス鋼は鋼より高価になりがち。

💡 プロがおすすめステンレス鋼の柳刃包丁:プロも愛用する「銀三鋼」

「鋼のような切れ味が欲しいけれど、錆びるのが怖い」という方には、ステンレス鋼でありながら鋼に近い切れ味があり、切れ味と手入れのしやすさを両立した銀三鋼がおすすめ、プロの愛用者も増えています。

4. まとめ:長さで料理を「愉しむ」時間に

私たちが柳刃包丁の「長さ」こだわる理由。
それは、ただ刺身を切るためだけでは作業ではなく、せっかく柳刃包丁を手にされるのであれば、刺身を引くその瞬間を、最高に楽しく、そして美しさ感じていただきたいからです。

🌟 「魅せる」喜びを味わう
柳刃包丁で刺身を引いたときの断面の美しさ。
そして引き切りという普段の切り方とは異なる「所作の美しさ」に悦びを感じます。

🌟 「切る」心地よさを愉しむ
力を入れず、包丁の重みだけでスーッと吸い付くように刃が入る。
その一太刀の感動が、ただの「作業」から「愉しい時間」へと変えてくれます。

「切るのが愉しい!」という感動が、特別な一振りに変わっていく。
そんな自分だけの相棒を見つけてみませんか?

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